3/15/2012

GARMIN etrex 30 レビュー #2

んで,実際どうなんだ? という話です。
今日の北九州はとても天気が良かったので,その晴天の下で写真を撮ってみました。

左:SC-02B 右:etrex 30
比較したのは docomo SC-02B(Galaxy S)です。
AMOLED でとても見やすいと評判ですが,最大輝度でもこの通り。
etrex 30 はバックライトオフです。
どちらも見る角度によってはもっとよく見えますが,総じて etrex 30 のほうが見易いです。
周囲が明るい時はバックライトが不要なのがお解かり頂けると思います。



正面から
正面からもう一枚。
どちらも市販の保護フィルムを貼っているので,フィルム面で反射してちょっと白っぽく見えてますが許容範囲です。

室内でバックライトオフでも角度がよければよく見えます。

最初からアウトドアで使用することを前提に設計されているだけあって視認性には文句のつけようがありません。

店頭で見せてもらう際はできれば屋外で確認してみて下さい。といっても国内では "J" 版しか取り扱ってませんけど(液晶の性能は同一です)。

室内ではこんな感じ
地図についてですが,World Wide 版を購入した人は日本語版の地図が使えません。そういう仕様なのだそうです。
使える地図もあるそうですが,地図データは高価なので試す気にはなれません。
登山用途専用なら都度データを入れ替えたり,必要なデータだけ購入する手もありますが,サイクリングや旅行など特定の地域に限らず持ち歩くなら初期設定後はデータ入れ替えを極力しないで使い続けたいものです。
本体に 1.7GB 近いフリーエリアもありますし,SDHC スロットも付いてますしね。

そこでフリーの地図を使う事になるわけですが,これがなかなか美味くない。
ルータブル(自前でルート検索できる)マップは便利ですが,収録されている道路情報に納得いかないし,等高線も欲しい。
色々試して現在は 10m間隔の等高線入りのルータブルじゃない地図を入れてます。ルート検索より詳細な道路/地図情報を優先しました。
事実,カーナビみたいなルート案内は必要ありません。

とりあえずカシミールを使ってルートデータを作成し,etrex 30 に転送してルート案内させることはできます。
カシミールの詳しい使用方法は述べませんが,地図上で右クリックして [新規作成] [ルート作成] もしくは [Ctrl+Shift+R] でルートを作って GPSR に gpx ファイルとしてアップロードすれば, etrex 30 のルートマネージャに表示されるようになります。

カシミールで作ったルート
カシミールで作成したルートはウェイポイント同士をつないだような感じになっていて,「ここにいく」で案内させると,次のウェイポイント(画像の青ピン)までの距離とか到達予想時間とか方向とかを表示してくれて,おまけに近づくと近接警報音と共にバックライトを点灯してアピールします。
道路に沿うようにルートデータを作らなくても,主要な交差点や曲がり角などをつなぐようにルートデータを作るだけで OK
自動車と違って徒歩や自転車移動の場合は,道路以外も走れるので,ルータブルマップでカーナビライクな案内をさせるより実用的です。

Google Map のルート検索結果を変換してルートデータとして使用することもできます。
Google Map でルート検索した後に GMapToGPX を使うのですが…ちょっと解説が面倒なのでググッて下さい。要望があれば解説します。
Google Map のルート
GMapToGPS で得られた GPX データをカシミールでルートデータに変換すると,カシミールで作成するときと同じようなウェイポイント同士をつなげたルートデータになります。
ただし,Google Map なので基本的に道路を通るルートでしかも道路をなぞる必要以上にウェイポイント過多なデータになります。
画像をご覧になれば想像に難くないと思います。

ちなみにカシミールでルートに変換しなければトラックデータ扱いになり,etrex 30 でルートの代わりとして表示できますが,常に最終目的地までの距離・方向・時間表示で,しかも交差点などで警告してくれません。
トラックログを表示しているだけなので,これは仕方ないでしょう。


Google Map トラックログ表示
GPSR を持つ最大の利点はやはり自分の現在地が判る事だと思います。
最近は携帯電話でも代用できますが,電話は通信手段ですから無駄な電力消費は避けたいですし,最近の静電容量式タッチパネル機はグローブ越しに操作しにくいですし,結局餅は餅屋。専用品には到底適わないと思います。

2011年秋発売の GARMIN etrex 30 は高度計もコンパスも付いてますし,液晶表示も見やすく水にも強い。おまけに単三型乾電池二本で25時間駆動(GLONASS ON),トラックログは一万ポイント×200トラック,ウェイポイントは 2,000ポイントまで。

World Wide 版なら 250ドル前後でとてもお買い得。
ただのロガーだった RGM-3800 から買い換えて良かったと思います。
Amazon Kindle3 以来のベストバイガジェットです。
日本では暴利な "J" 版以外の選択肢が不法に(故意に)閉ざされてしまっているのが残念でなりません。

これから GPSR を買おうかなと思案中で, GARMIN etrex 30 も候補に挙がっている方で質問などありましたら遠慮なくおっしゃって下さい。
可能な限り実機で確認してお答え致します。

3/14/2012

GARMIN etrex 30 レビュー #1

さて,三度目の投稿にしてやっとレビューです。

前回の一部日本語化の記事ですが,Japanese.gtt を一から翻訳して作るのはかなりの時間と労力を要します。
それに English.gtt にアクセスできないので,English.gtt をベースに必要な所だけ書き換えて,他は英語で…っていう使い方もできません。
でも,項目自体を削除すると,その部分を英語で補完してくれます。
書き換えたい部分だけ表記した Japanese.gtt を作って,部分的に日本語化する手もあります。
やるかやらないかはあなた次第!!

本題のレビューです。
既に発売から半年以上経ってますので,他の記事をよく目にしていると思います。
皆さんそれぞれの環境で実証されている通りです。

トラックログに関してはロケーションに左右されます。
個体差ともいえる微妙な差異はあれど,大きく誤差が出ることはまずありません。
コンクリートジャングルな大都会は苦手なようですがそれは etrex30 に限ったことではありません。

視認性はとても良いです。
液晶が 半透過型 なので周囲が明るければ明るいほど見やすく,バックライト不要。
日中はバックライトが点いてても消えてても視認性に変化なし。

操作性は今回のモデルからサムスティック(親指操作用スティック)が右側に移動したので基本的に右手操作です。
私は右利きですが細かい動作は左右に偏りがないのであまり違和感はありませんが,以前のモデルに慣れた人や普段携帯電話を左手で操作する人は初め戸惑うかもしれません。
ボタン類に適度なクリック感があって操作しやすいです。

電池の持ち具合は,カタログスペック通り。
25時間って言うのは GLONASS 使用時のデータです。
ですから GLONASS 不使用なら 30時間以上がんばります。
eneloop 使用でも 20時間以上耐えてくれます。

GLONASS については一部で噂になっている使用することによって精度が悪くなるなんて大嘘です。
大幅に向上することもありませんが,衛星を沢山捕まえることができるのは単純に良い事です。
バッテリライフを分刻みで気にするならともかく,常時使用で問題ないと言い切ります。

パソコンとの親和性は非常にいいです。
とりあえず母艦にカシミールを入れて普通に使えるようになる必要がありますが,現地で登録したウェイポイントも一度パソコンで編集して再度 GPSR に転送することで普通に日本語を表示してくれます。

microSD は着脱し難いです。
構造上仕方ないとは思いますが,電池を外さないとアクセスできないので,ほとんど挿しっぱなし。
etrex30 を USB 接続すれば PC から普通にアクセスできるので,接続中ずっと etrex の液晶とバックライトが点灯し続けるのさえ気にしなければ。

地図データですが, ID さえダブらなければファイル名はアルファベットでつける限り自由です。
microSD(etrex30も) の GARMIN フォルダの下に ********.img で OK。
オーストリアの地図なら Austria.img 日本なら Japan.img で普通に認識します。

うぅ。画像なしなのに結構長くなりました。
今回はこの辺で。